<おいしい情報をお届けするコラム>好みのスパイスを選んでカタールの家庭料理を作ってみよう!

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<おいしい情報をお届けするコラム>好みのスパイスを選んでカタールの家庭料理を作ってみよう!

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2022年11月20日に始まったサッカーのワールドカップ。日本代表チームは決勝トーナメント進出を果たし、日本国内では大いに盛り上がりました。


開催されたのはカタール。様々なスポーツの国際大会が誘致され盛り上がっています。

カタール_ドーハの海と街並み


2023年、1月には世界卓球ダーバン大会(個人戦)アジア大陸予選会やフェンシングのエペ・グランプリ国際大会、2月にはテニスのカタールオープン、3月には体操競技の種目別ワールドカップ、5月には陸上競技のダイヤモンドリーグ大会などが予定されています。

カタールはアラビア半島の東部、ペルシャ湾に面しています。秋田県とほぼ同じ面積で、大部分が砂漠の国です。首都はドーハ、人口は約280万人で、公用語はアラビア語です。

地球儀で見るサウジアラビアとアラビア半島

カタールの食文化のルーツは、アラビア半島の砂漠の遊牧民です。たくさんの種類のスパイスを使うのが特徴で、インドやパキスタンからの移民が多いためカレーが根付いています。

 

スパイスは辛いもの?



スパイスといえば辛いと思いがちですが、スパイスの作用は「香り」「色」「辛み」に大別されます。
香りのスパイスといえば、クミン、コリアンダー、カルダモン、シナモン、ガーリック、ローリエなどがあります。
色のスパイスといえば、ターメリック、パプリカ、サフランなどがあります。
辛みのスパイスといえば、チリ(とうがらし)、ジンジャー(しょうが)、ホワイトペッパー、ブラックペッパーなどがあります。
香り、色、辛みの風味がバランスよくブレンドされているのがカレー粉です。

カタールの主食は?

ホブスといわれる薄いパンと白米、マクブースといわれる炊き込みご飯が、カタールの主食です。
牛肉やラム肉(羊)、鶏肉、ヨーグルト、海産物、長期保存が可能な豆類、デーツと呼ばれるナツメヤシの実のドライフルーツがよく食べられています。デーツやトマトなどが栽培されていますが、国土の大半が砂漠なので農作物は輸入に頼っています。

 
デーツとアラビアンコーヒー


スパイスをブレンドしたコーヒーや紅茶を好みますが、日本人が飲み慣れているものとは違う風味です。伝統的に来客時はアラビアコーヒーとデーツでおもてなしをします。イスラム教徒が多いためアルコールを飲みません。

今回のおいしいレシピ「マクブース」

「マクブース」をご紹介します。


スパイスで味付けした肉や魚などと米を炊き込んだ料理です。家庭料理なので、作り方やスパイスの種類に決まりはありません。
このレシピでは、日本米でアレンジしてフライパンを使用しました。パエリアとの違いは米を軟らかく炊き上げることです。鶏もも肉は鶏むね肉に代えることができます。
スパイスはドライタイプのパウダー(粉末)を使用しています。辛みがあるものを使っていないので、カレー粉を代用したり、チリパウダーを少し加えたりすると辛くすることができます。カレー粉だけなら大さじ1程度です。
好みのスパイスを使うときは、種類と量が少ないと風味がぼやけてしまうので、3種類以上をブレンドして、米2合に合計大さじ2を目安にします。


<マクブース>アラブ料理の炊き込みごはん
【材料】(4人分)
米 2合
鶏もも肉 2枚
たまねぎ(中) 1個
にんにく 1かけ
トマト(中) 1個
パプリカ(黄) 1/2個
パプリカ(赤) 1/2個
水 1と1/2カップ(300cc)
コンソメ顆粒 小さじ2(固形1個)
塩 適量
油 大さじ2
パクチー 好みで適量
レモン 好みで適量
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ドライタイプのスパイスパウダー
★ターメリックパウダー 小さじ1/2
★クミンパウダー 小さじ1/3
★コリアンダーパウダー小さじ1/3
★カルダモンパウダー 小さじ1/3
★シナモンパウダー 小さじ1/3
★クローブパウダー 小さじ1/3 

【作り方】
(1)米は洗って水気をよく切っておきます
(2)鶏もも肉は1枚を4等分に切ります
(3)たまねぎとパプリカ(黄)、パプリカ(赤)は粗めのみじん切り、にんにくはみじん切りにします。トマトはヘタを切り落とし、皮ごと1㎝角程度のざく切りにします。パクチーは食べやすい長さに切ります。レモンはくし形に切ります
(4)フライパンに油大さじ1とにんにくを入れ中火で熱し、香りが出てきたら鶏肉を皮目から入れて両面に焼き色が付いたら取り出します。鶏肉は中に火が完全に通っていなくても後でまた加熱するので大丈夫です
(5)(4)のフライパンに油大さじ1とたまねぎ、パプリカ(黄)、パプリカ(赤)、★スパイスを加えて、弱火で焦がさないように炒めます。たまねぎが半透明になったら、トマトと分量の水、コンソメ、(4)の鶏肉を戻し入れて中火にして、沸いたらふたをして弱火で約10分間煮込んで火を止めます。味見をして塩気が足りなければ塩を足しま
(6)(5)のフライパンから鶏肉をいったん取り出します。米を入れて全体をよく混ぜ合わせながら中火で加熱します。沸いてきたら弱火にして、表面を平らにして鶏肉をのせてふたをします。約15分間炊き(パチパチと音がしたら時間内でも火を止め)、コンロから下して約10分間蒸らします。好みでパクチーとレモンを飾ってできあがりです

(1人分 633kcal 塩分0.9g)

 
<ライター:井潟直子>


 

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