<おいしい情報をお届けするコラム>豆と野菜のダブルパワー!旬のえだまめを食べて残暑を乗り切ろう

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えだまめは日本発祥です。海外では「edamame」と表記され、ヘルシーな日本食として知られています。


えだまめの歴史と種類

えだまめ(枝豆)は未成熟なだいず(大豆)。枝ごと収穫して、そのままゆでて食べていたことがその名の由来とされています。


だいずは中国原産で弥生時代に日本に伝わりました。えだまめとして食べられるようになったのは平安時代。江戸時代にはゆでたえだまめを売り歩く「枝豆売り」が夏の風物詩となりました。

だいずは収穫時期によって変身します!
▶緑色の未成熟なうちに収穫したものがえだまめ
▶成熟して茶色く乾燥させてから収穫したものがだいず
▶だいずを暗いところで発芽させたものがだいずもやし

それぞれの栄養成分には大きな違いがあり、食品成分表ではだいずは豆類、えだまめとだいずもやしは野菜類に分類されます。
一般的には豆を発芽させたものを「もやし」と呼びます。スーパーなどでよく見かけるのは「りょくとうもやし」で、緑豆(りょくとう)から作られます。太くて長く、先端に豆が残っているものが「だいずもやし」です。

えだまめは6~9月が旬。主に千葉県、埼玉県から収穫が始まり、7月に入ると群馬県、新潟県、8月に山形県、北海道、秋田県が最盛期を迎えます。
かつてはだいずが未成熟なうちに収穫していましたが、現在ではえだまめ専用の品種改良が進み、400品種以上あります。白毛豆(しろげまめ)、茶豆、黒豆の3種類に区別されます。
白毛豆は一般的なえだまめで、さやが緑色で白い産毛が生えているのが特徴。青豆とも呼ばれます。「サッポロミドリ」や「湯あがり娘(ゆあがりむすめ)」などが全国的に栽培されています。
茶豆は新潟県や東北地方が主な産地です。見た目は普通のえだまめですが、さやの中の豆が茶色の薄皮で覆われています。山形の「だだちゃ豆」や新潟の「黒埼茶豆」などが代表的な品種です。
黒豆はお正月の煮豆に使われる黒大豆をえだまめとして収穫したもの。主に関西地方で栽培されていて、旬は10月頃。栽培に手間がかかり収穫時期が短いため生産量が少ないことからあまり流通していません。

えだまめの栄養

タンパク質や脂質、ビタミンB1、B2などのビタミン類、カルシウム、カリウム、鉄分などのミネラル類、食物繊維などに加え、だいずには少ないβカロテンとビタミンCも含まれています。
えだまめのタンパク質に含まれるメチオニンは、ビタミンB1とビタミンCとともにアルコールの分解を促し、肝臓の働きを助けます。また、豆と野菜の栄養をバランスよく含んでいることから、お酒を飲むときに偏りがちな栄養を補うことができるので、おつまみの定番として理にかなっています。
ビタミンB1は、夏バテや疲労を回復させる作用があります。ビタミンCは、皮膚や粘膜の健康維持や免疫力の強化に役立ちます。カリウムは、取り過ぎた塩分や水分を体外へ排出して、血圧を正常に保つ効果やむくみの解消が期待できます。食物繊維は、腸内環境を整えて便通を促し、βカロテンは、活性酸素から体を守る抗酸化作用があり、免疫力アップに効果的です。
栄養豊富な夏野菜のえだまめで夏バテを解消!免疫力を高めましょう。

えだまめの選び方・調理方法

採れたてが最もおいしく鮮度が命。購入するときは枝付きのものを選びましょう。枝にさやがびっしりと付いていて、枝や葉が緑色で生き生きとしているものが新鮮です。


えだまめのゆで方(一般的に売られている1袋200~300gを基準にしています)

(1)えだまめは流水でよく洗って水気を切ります。枝につながっている先端部分をはさみで少し切り落としてから計量して、分量に対して約4%の塩を準備します
(2)(1)をボウルに入れ、分量の塩を振り掛けて塩もみします。こうすることで産毛が取れて、緑色が鮮やかになり、塩味がしみ込みます
(3)水1リットルを沸騰させて、(2)をボウルに残った塩ごと入れます
(4)再沸騰したら中火で4~5分間ゆでます。途中でひとつ取り出して味見をして、余熱を考慮して少し硬めの状態でざるに上げます。水にさらすと水っぽくなってしまうので常温で冷まします

今回のおいしいレシピ
「えだまめととうもろこしのかき揚げ」

旬のえだまめととうもろこしを使ったかき揚げをご紹介します。

揚げ油を少なめにしてオーブンシートを使うことで、えだまめととうもろこしがバラバラにならず失敗しません。
えだまめととうもろこしは生のものを使うのがおすすめです。ゆでて食べきれなかったものや、季節を問わず缶詰や冷凍食品でも作ることができます。

【材料】(2人分)
えだまめ 1/2袋(さや付きで100g程度)
とうもろこし 1本(皮とひげを取り除いて250g程度)
薄力粉 大さじ2
片栗粉 大さじ1
卵 1個
揚げ油10cm×10cm程度にカットしたオーブンシート 4枚

【作り方】
(1) えだまめは流水でよく洗って水気を切ります。耐熱容器に入れて、ひとつまみの塩(分量外)を加え軽くもんで、ふんわりとラップをして電子レンジ500Wで1分半加熱します。冷めたらさやからえだまめを取り出します*生のえだまめはさやから取り出しにくいので電子レンジで軽く火を通します
(2) とうもろこしは長さを半分に切り、芯と実の間に包丁を入れるようにして実を切り落としたらほぐします
(3) ボウルに(1)のえだまめと(2)のとうもろこしを入れて、薄力粉と片栗粉を加えて混ぜ合わせます
(4) (3)に溶き卵を加えてだまが少し残る程度にさっくりと混ぜ合わせます。4等分して、オーブンシートに丸く成形してのせておきます
(5) フライパンに深さ2cm程度の油を注ぎ170度に熱し、(4)のたねを木べらやフライ返しなどを使って一度に2個入れます。1分ほどして片面が揚がったら裏返してオーブンシートを取り出します。全体的にこんがりとしたらできあがり。食べる時に塩を振ります
(1人分 366kcal 塩分0.5g)

<ライター:井潟直子>


 

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