深堀り！栄養士実力認定試験過去問題～給食管理論～

今回深掘りするのは、「給食施設とは？」を
確認できる、2023年の問題74。正答率は64.2％。

⇒×(1) 特別の栄養管理が必要な施設は、
　　　　都道府県知事が指定する。
　◎(2) 【正答】　
　×(3) 栄養士、または管理栄養士を置く
　　　　ように努めなければならない。
　×(4) 継続的に１回100食以上、または
　　　　１日250食以上を供給する。
　×(5) 利用者に対して、栄養に関する情報の
　　　　提供を行う。

特定給食施設とは？

「まず、「給食」とは、特定の集団に
栄養管理の実施プロセスにおいて、
食事を提供することです。
そのなかで、健康増進法の定める定義に
あてはまるものが「特定給食施設」です。

★定義
①特定かつ多数の者に対して
　継続的に食事を提供する施設のうち
　栄養管理が必要なもの
②継続的に１回100食以上、または
　１日250食以上を供給する施設
★栄養士・管理栄養士の設置
①管理栄養士設置義務あり：
　「特別な栄養管理が必要である」と、
　都道府県知事が指定する施設
①-1：医学的な管理が必要な
　　　医療施設、介護老人保健施設
　　　（1回300食以上または
　　　　　　　　1日750食以上）
①-2：①-1以外で特別な栄養管理が必要な
　　　児童福祉施設、社会福祉施設、
　　　事業所　など
　　　（1回500食以上または
　　　　　　　　1日1500食以上）
②栄養士または管理栄養士設置努力義務あり
　　+少なくとも1人は
　　　管理栄養士設置努力義務あり
　　：都道府県知事指定施設以外で
　　　1回300食以上または
　　　　　1日750食以上提供する施設
③栄養士または管理栄養士設置努力義務あり：
        ①・②以外の特定給食施設
★届出
事業開始の日から１ヶ月以内に
都道府県知事に届け出る
★栄養管理の基準
利用者の身体状況などを定期的に把握し、
これに基づき、適当なエネルギーおよび栄養素の
量を満たす食事の提供する
★献立作成
利用者の身体状況のほか、食事摂取量、嗜好等
に配慮して作成するように努める
★情報提供
利用者に対して、栄養に関する情報の提供を
行う

特定給食施設と業務委託

給食管理体制の合理化やサービスの向上のため、
多くの給食施設では、業務の一部を外部の業者に
委託しています。
でも、特定給食施設は、その特性によって、
委託OKな業務と、委託NGな業務があります。
過去問題に出題されたものをチェック👇

★保育所：調理×、栄養基準×、検食×
　          献立作成基準×、献立作成◎
★学校：献立作成×
★病院：献立作成基準×、検食×、
           献立作成◎、食材料の発注◎
★高齢者・介護福祉施設：
         栄養アセスメント×、献立作成◎
★事業所：献立作成◎、食材発注◎

実際に給食に携わる栄養士になったら、
献立作成・食材料の発注、調理、衛生管理を
日々行っていくことになります。

特に、衛生管理については、一つ一つの作業で
確実に行っていくことが必須。
すでに校外実習に行かれた方は、
現場の栄養士さんからかなり厳しく
指導されたかもしれません。
試験を通して、正しい知識を再確認しましょう！

さて、今週末はいよいよ栄養士実力認定試験の
試験日です。
皆さんが、日ごろの勉強の成果を発揮できること
を祈っています。
頑張ってください！！

出典：栄養科学シリーズNEXT　給食管理論　講談社

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▶Columnist Profall
協会事務局スタッフ　M・Y
管理栄養士
日本女子大学卒業
大手食品メーカーの研究職を経て、現在に至る。
3児のママ。