<おいしい情報をお届けするコラム>とうがんを食べて長引く夏バテや寒暖差による秋バテを吹き飛ばそう!

東南アジア原産です。日本には奈良時代に中国を経由して伝わりました。
旬は7月から10月、球形または長円筒形でさまざまな品種があります。一般的な重さは4~5Kg、大きいものでは10Kg以上にもなります。スーパーでよく見かける1~2Kgの小型の品種はミニとうがんです。
生産量*は、1位が沖縄県、2位が愛知県、3位が神奈川県です。
夏野菜なのに名前に冬が付いているのはどうして?
とうがんは漢字で「冬の瓜」と書きます。貯蔵性が高く、夏ごろに収穫して冬まで長持ちするということに由来しています。
90%以上が水分で、100gで16kcalと低カロリー。食べ応えがあるのでダイエットに向いています。ビタミンCやカリウム、食物繊維が多く含まれています。
コラーゲン生成に不可欠なビタミンCは、皮膚や粘膜の健康維持効果があることが知られています。疲労回復を促し、抗酸化作用が免疫力を高めてくれます。ストレスがかかるとビタミンCを消費するので、ストレスの多い人は積極的に取る必要があります。
カリウムは余分なナトリウムを汗や尿として体外へ排出するため、血圧を正常に保ち、むくみを改善します。一度にまとめて摂取しても余剰分は体外に排出されてしまうので、毎日こまめに取るようにしましょう。
食物繊維には便秘の予防などの整腸効果があります。血糖値の上昇を穏やかにして、血中コレステロール濃度を下げる働きをします。
中国では、古くから薬膳料理の食材として使われてきたとうがん。涼しくなっても長引く夏バテや、寒暖差による秋バテを解消するために役立てましょう。
とうがんを選ぶポイントと保存の仕方
・皮の緑色が濃くずっしりとした重みがあること。丸ごとなら冷暗所で長期保存が可能です。
・カットしてある場合は、切り口がみずみずしく種が詰まっているものが新鮮です。ラップに包んで冷蔵庫で保存します。保存の目安は約5日間です。
下ごしらえのポイントは3点!
1.ある程度の大きさにカットします。
2.種とわたを包丁や大きめのスプーンで取り除きます。
3.皮は5mm程度の厚さを包丁でそぎ落すようにしてむきます。煮物などで透き通った緑色を生かす場合は、皮をピーラーで薄くむいて、皮側の硬い部分に隠し包丁を入れます。
加熱調理するときのポイント。
用途に合わせた大きさに切り、そのまま煮たり炒めたりします。煮物や汁物などに使う場合は下ゆでをすると短時間で味がよくしみ込みます。
生で食べるときは、スライサーで千切りや薄切りにします。塩もみをしてしんなりしたら塩を洗い流して絞ります。
淡泊で味付けしやすいのが特長。一つ買ったら、汁物、煮物、炒め物、サラダや和え物などいろいろな料理にアレンジすることができます。
とうがんとよく似ているユウガオ
どちらもウリ科で調理法は同じ。主な見分け方は皮の色で、とうがんは緑色、ユウガオは黄緑色です。ユウガオは一般的に流通されることが少ないため、スーパーなどで見かけるものはほとんどがとうがんです。
ユウガオはひょうたんの仲間です。実を皮をむくように細長く切って乾燥させたものがかんぴょうです。栃木県のかんぴょうの生産量は全国の99%を占めています。
食用のウリ科はほかに、かぼちゃやきゅうり、スイカ、メロンなどがあります。
今回のおいしいレシピ
「とうがんとコンビーフのさっと煮るだけ簡単な煮物」
温かいままでも冷たくしてもおいしく食べられます。冷やすとコンビーフのゼラチンが固まって煮こごりになるので、温かいときとは違う味わいです。
コンビーフの代わりにツナ缶やサバの水煮缶を利用してもいいでしょう。
【材料】(4人分)
とうがん 800g
コンビーフ 1缶
*煮汁
だし汁 1カップ
しょうゆ 大さじ1/2
砂糖 大さじ1/2
酒 大さじ1/2
塩 適量
【作り方】
(1)とうがんは種とわたを除き一口大に切って皮をむきます。コンビーフはあらくほぐします
(2)鍋に煮汁の材料、(1)のとうがんとコンビーフを入れて中火にかけます。煮立ったら弱火にして、とうがんに串がすっと通るまで約15分間煮ます。
冷たくして食べる時は、粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やします。
(1人分 72kcal 塩分1.1g)
<ツナ缶やサバの水煮缶で作るときのポイント>
・缶詰の汁はだし汁の一部として使います
・好みで水溶き片栗粉でとろみをつけます
「片栗粉小さじ2に対して水大さじ1」から加減します
*農林水産省 平成30年産「地域特産野菜生産状況調査」から
ぜひ、作ってみてください♬