深堀り!栄養士実力認定試験過去問題~食品学各論①~

「食品学各論」です。
様々な食品の特性を正しく知っていることは、
栄養士の実力のレベルに直結します。
そして、「ポイント」と言いますと…
日常的に食べる食品の数だけあります💦
そこで、今回は問題を取り上げるのではなく、
過去問題に出てきた食品を分析し、
よく出てくる食品とその特性を
確認していきましょう。
<過去問題頻出食品ベスト3>
第1位:魚(魚肉、魚介類、水産物)
第2位:乳(乳製品、乳類、牛乳)
第3位:穀類
第4位以降は、卵、野菜、油脂、
発酵食品・醸造食品、いも類、大豆、
食肉、果実類と続きます。
魚についての出題が第1位なのは
ちょっと意外でした。
それぞれ、どんな特性がポイントに
なるのでしょうか。
〇魚(魚肉、魚介類、水産物)
過去問で複数回出てきている
魚介類の特性は↓です。
☆サケの筋肉の赤色=アスタキサンチン
☆かつお節のうま味成分=イノシン酸
☆貝類のうま味成分=コハク酸
☆いわしの油(魚油)
=n-3系多価不飽和脂肪酸が含まれる
☆海水魚の生臭さの成分=トリメチルアミン
☆淡水魚の生臭さの成分=ピペリジン化合物
☆ヒスチジン含量=白身魚 < 赤身魚
☆筋基質(肉基質)= 魚肉 < 食肉
☆ミオグロビン・脂質・ビタミン含有量
=血合肉>普通肉
☆塩辛の発酵・熟成=自己消化が関与
☆鮮度指標であるK値が、低いほど新鮮
☆いか・たこ類は、頭足類(軟体動物)
〇乳(乳製品、乳類、牛乳)
過去問で複数回出てきている乳類の特性↓です。
☆牛乳の主なたんぱく質=カゼイン
☆牛乳の主な糖質=ラクトース
☆牛乳には、低級脂肪酸(短鎖脂肪酸)が
含まれている
☆乳糖=牛乳<人乳
☆ロングライフミルク(LL牛乳)は、
高温瞬間滅菌されている
☆ロングライフミルク(LL牛乳)は、
常温保存が可能
☆ナチュラルチーズの多くは、
微生物によって発酵熟成される
☆プロセスチーズの製造では、
加熱溶融が行われる
☆バター=油中水滴型(W/O型)エマルション
☆アイスクリーム
=乳固形分15%、乳脂肪8%以上のもの
〇穀類
過去問で複数回出てきている穀類の特性↓です。
☆米のビタミンB₁ 含量
=玄米>半つき米>精白米
☆上新粉は、うるち米からつくられる
☆白玉粉は、もち米からつくられる
☆うるち米のでんぷん=アミロペクチン約80%、
アミロース約20%
☆もち米のでんぷん=ほぼアミロペクチン
☆小麦粉のたんぱく質含量=強力粉>薄力粉
☆小麦の主なたんぱく質
=グリアジンとグルテニン
☆小麦粉の等級=灰分含量で分類
☆麩は、小麦からつくられる
☆そばには、ルチンが含まれる
他の食品についても、それぞれの特性のポイント
を、自分でまとめてみましょう。
調理学にもつながることが多いので、
結構覚えやすいような気がします✨
出典:栄養科学シリーズNEXT 食品学各論
講談社
全国栄養士養成施設協会が毎年実施する実力認定試験を
2024年12月実施分まで、過去5年間の問題を分野別に網羅。
直近2年は、実際の問題用紙を掲載。解説付き別冊解答充実。
5年間のすべての問題の正答率も示す。ご購入は建帛社様サイトから。
栄養士実力認定試験に関するお問い合わせはこちらからご入力してください。

▶Columnist Profall
協会事務局スタッフ M・Y
管理栄養士
日本女子大学卒業
大手食品メーカーの研究職を経て、現在に至る。
3児のママ。



