<おいしい情報をお届けするコラム>豚肉の部位の特徴を知っておいしさを味わおう

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<おいしい情報をお届けするコラム>豚肉の部位の特徴を知っておいしさを味わおう

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日本では、明治時代後期から盛んに食べられるようになった豚肉。
仏教の「殺生を禁ずる」という教えによって、明治時代に解禁されるまでの約1200年間は肉食が禁止されていました。
文明開化とともに肉食が解禁されて「牛鍋」が大流行。その後、牛肉に比べて安価な豚肉は庶民の食生活に浸透していきました。

肉食が禁止されていた頃に全く肉が食べられていなかったということではありません。
イノシシの肉を牡丹(ぼたん)、シカの肉を紅葉(もみじ)、ウマの肉を桜(さくら)、鶏肉を柏(かしわ)と、植物の名前で呼んで食べていました。
当時は豚や牛を食べる習慣がなかったため、豚肉や牛肉には植物に例えたような別名はありません。

世界で飼育されている豚は300種以上

国内で主に飼育されている純粋種は6種類、実際に生産、流通している食用豚のほとんどは品種同士を掛け合わせた雑種です。
雑種にするのは、それぞれの特長を生かした高品質な豚肉を生産するため。
3種類の品種を交配した「三元豚」は、国内流通の70%以上を占めています。「四元豚」もあります。交配品種が同じでも、各地で飼育環境を工夫しこだわって生産されたのが「銘柄(ブランド)豚」で、味や品質に違いがあります。
高級ブランドの「黒豚」は、純粋種のバークシャー種の単品種のことです。

部位の特徴と調理法をイラストと一覧でチェック!






豚肉の主な栄養素はタンパク質と脂質、ビタミンB1

特にビタミンB1の含有量は多く、部位にもよりますが、120~150g程度で大人の1日の必要量を満たすことができます。
豚肉は太りやすいというイメージがありますが、実はダイエットや健康維持、疲労回復などの効果が期待できます。

タンパク質は体内でアミノ酸に分解されたあと、筋肉や臓器、血液などを構成したり、ホルモンや酵素、免疫物質となって機能したり、脂肪として蓄えられたりします。20種類のアミノ酸のうち、9種類は必須アミノ酸といって体内で合成することができないため、食品から摂取しなければなりません。豚肉には、必須アミノ酸がバランスよく含まれています。

見た目は太っていないのに体脂肪率が高い「隠れ肥満」は、筋肉不足が原因。
筋肉量が少ないと基礎代謝が下がり、やせにくくなったり、疲れやすくなったり。適度な運動とタンパク質の摂取で筋肉の維持と増加を心がけましょう。

取り過ぎると肥満の原因になる脂質ですが、減らし過ぎはよくありません。脂質は、体を動かすエネルギー源で、細胞膜を構成する成分になります。脂溶性ビタミンの吸収にも役立っています。

ビタミンB 1は、体内で糖質をエネルギーに変換する際に不可欠なビタミンです。疲労を回復する働きがあり、皮膚や粘膜の健康維持を助けます。ビタミンB 1が不足して糖質がエネルギーとして使われないと体脂肪になります。太りやすいと感じる人はビタミンB 1不足かもしれません。

今回は、一品でバランスよく栄養が取れる「豚しゃぶサラダ」♬
ご飯と汁物を添えれば1食の献立が完成します。豚肉をしっとり軟らかくゆでるコツをご紹介します。

<しっとり軟らか!豚しゃぶサラダ>


<材料 2人分>
豚肉 しゃぶしゃぶ用 150g
片栗粉 小さじ1/2
レタス 1/2個
トマト 1個
インゲン 2~3本

・調味料
 しょうゆ 大さじ1
 酢 小さじ1
 砂糖 小さじ1
 ごま油 大さじ1/2

<作り方>
(1)レタスは太めの千切り、トマトはくし切りにします。インゲンはゆでて斜め切りにします。
(2)豚肉に片栗粉をまぶします。1リットル程度の湯を沸かし、沸騰したら弱火にして、1/2カップ程度の水を入れてから豚肉を入れて、色が変わって火が通ったらザルに上げてそのまま冷まします。
*豚肉にはしっかり火を通します。
(3)調味料を混ぜておきます。
(4)(2)の豚肉が冷めたら、器にレタスを盛り、豚肉、トマト、インゲンをのせて、食べる直前に(3)の調味料をかけます。

<豚肉をしっとり軟らかくゆでるコツ>
・豚肉に少量の片栗粉をまぶしてからゆでます。
・沸騰した湯に少量の水を加えて、沸騰直前程度まで湯の温度を下げてから弱火でゆでます。湯をぼこぼこと沸騰させないで、鍋底から小さな泡がふつふつと上がってくる程度が目安です。
・ゆでた豚肉を水にさらさないで自然に冷まします。

(1人分 274kcal 塩分1.4g)

野菜は、もやしや水菜、キャベツなどお好みで。
調味料は市販のドレッシングやポン酢を利用するのもおススメです♬

 


 

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