<おいしい情報をお届けするコラム>旬は春と秋の2回!魚の王様といえば…

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<おいしい情報をお届けするコラム>旬は春と秋の2回!魚の王様といえば…

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一般的に「鯛(タイ)」というとマダイのこと。
姿の美しさと紅白の色、癖がない淡白な味、「目出鯛(めでたい)」の語呂合わせから、古来、日本人の慶事には欠かせない存在です。


タイはスズキ目タイ科に属する魚です。よく食べられているのはマダイのほかに、チダイ、キダイ、クロダイなど6種類程度。


分類学上のタイではないアマダイやキンメダイなど、味がおいしいことや見た目が似ていることなど、印象を良くするために「~鯛」と名付けられた魚を「あやかりたい(鯛)」といいます。

サクラや麦わら、モミジ! タイの別名はとっても風流

マダイの生息域は広く、日本全域から南シナ海まで。一年を通して捕れますが、旬は春と秋で季節ごとに風流な別名があります。
3~5月、産卵前のメスは栄養を蓄えておいしい時期とされ、体が美しいピンク色を帯びることから桜の花に例えて「桜鯛(サクラダイ)」と呼ばれています。6月頃は、産卵を終え痩せて風味が落ちる時期で、麦類の収穫期に重なることから「麦わら鯛(ムギワラダイ)」と呼び名が変わります。麦の茎を乾燥させた麦わらは麦わら帽子などの素材で、英語でストロー(straw)といわれるように中が空洞になっていることに由来しています。11~12月、冬に備えて脂が乗り、体色に赤みが増すことから「紅葉鯛(モミジダイ)」といわれます。

養殖も盛んで、年間を通して味や価格が安定しています。高級魚のイメージがありますが、最近は身近な食材になりました。
 

マダイといえば、尾頭付きの姿焼きや姿造りを連想しますが、捨てるところがないといわれ、身の部分だけでなく頭などのあらも含めて、日常の和食や洋食、中華に幅広く利用することができます。

マダイは高タンパクで、主にビタミンB1やビタミンB2、タウリン、DHA、EPAなどが含まれています。
タンパク質は、筋肉や臓器、血液などを構成し、ホルモンや酵素、免疫物質となって機能します。ビタミンB1は疲労回復を促し、ビタミンB2は健康な皮膚や髪、爪を作ります。タウリンは血中コレステロール値と血圧を下げる効果が期待できます。DHAやEPAは血液サラサラ成分です。
 

低脂肪なので消化吸収が良く、ダイエット中の人や胃腸の調子が気になる時、子どもや高齢者にもおすすめです。

おいしいタイを選ぶポイントは?




マダイを選ぶときは、体の色が鮮やかで目が澄んでいること、「マダイのアイシャドウ」と呼ばれる目の上のウロコが青く輝いていることがポイントです。


<マダイの和風カルパッチョ>



マダイの和風カルパッチョをご紹介します。
材料のマダイとタマネギ、ワカメは通年で入手しやすい食材で、全て春が旬です。
桜鯛や新タマネギ、生ワカメが入手できたら、春ならではの味わいを楽しみましょう。

<マダイの和風カルパッチョ>
【材料】(2人分)
マダイ(刺身用) 100g
タマネギ(中) 1/4個
ワカメ 30g(もどしたもの)
・調味料酢
大さじ1しょうゆ 小さじ1砂糖 小さじ2塩 ひとつまみオリーブオイル 小さじ2

【作り方】
(1) マダイの冊はそぎ切りにします。刺身用に切ってあるものを購入した場合はそのまま使用します。

(2) タマネギは薄くスライスします。耐熱皿に広げてラップをしないで電子レンジ500Wで30秒間加熱します。加熱のむらを均一にするように全体をさっと混ぜながら粗熱を取って、ラップをして冷蔵庫で冷やします。

<タマネギの辛み抜きについて>
生のタマネギのスライスの辛みを抜くために電子レンジを使用します。加熱し過ぎるとシャキシャキした食感が損なわれるので、タマネギ(中)1個程度までは、余熱も考慮して500Wで30秒間が目安。そのまま冷まします。新タマネギや赤(紫)タマネギの場合は加熱時間を短くします。

(3) ワカメは水気を切ってざく切りにします。

<いろいろなワカメについて>
・乾燥ワカメは塩抜きをする手間がなく、水で戻すと約10倍に増えます。カットしてあるので、水で戻した後はさっと洗って水気を切ってそのまま使用します。
・塩蔵ワカメはたっぷりの水で塩抜きをしながら戻すと約3倍に増えます。2~3回水を替えてしっかりと塩分を抜いたら水気を切ってざく切りにします。そのままでも食べられますが、熱湯にさっと通してから冷水に取ると色が鮮やかになって、歯ごたえが良くなります。
・生ワカメはよく洗って、沸騰した湯に入れて鮮やかな緑色に変わったら、冷水に取ります。水気を切ってざく切りにします。

(4) 調味料を合わせておきます。

(5) 皿に冷やしたタマネギを敷き、その上にマダイを円を描くように並べて、中央にワカメを載せます。食べる直前に調味料を全体に回しかけます。

【調味料のポイント】酢・しょうゆ・砂糖・塩の代わりに市販のポン酢(大さじ2)を使用すると手間が省けます。また、オリーブオイルの代わりにごま油を使用すると中華風にアレンジできます。
(1人分 137kcal 塩分0.9g)

 


 

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