🍙第8回:Happyおむすびコンテストの軌跡🍙 ~審査会の様子~

さて、ご応募いただいた作品を分析・整理し、いよいよ審査会。
今回のテーマは「審査会の様子」です。
審査のポイントは、🍙 オリジナリティ 🍙 メッセージ性 🍙 写真と作文のリンク性 🍙。
まずは各ポイント10点満点で採点し、合計点の高い作品に絞りました。
その中で同得点のものを改めて審査し、各部門の上位3位に相応しいもの、
各特別賞に相応しいものを選んでいきます。
全600作品、応募者の思いの詰まった作品たちです。審査は本当に難航しました。
特に「メッセージ性」は、どうしても人によって受け取り方に差が生じてしまいます。
文章のプロであり、ライタースクールの講師もされてきた外山 由紀代先生が
広い視点で審査してくださいました。
「短い作文では特に、タイトルのインパクトと伝わりやすさが大切」
「写真も文章も、きちんとおむすびが主役になっているメッセージが相応しい」
「オリジナリティがありつつ共感も持てると良い」
などなど・・・
管理栄養士として栄養指導やレポートの文章を書くことが基本だった私は、
初めて知る「文章のコツ」のような話も聞くことができてとても勉強になりました。
外山先生の審査によって上位候補に残った作品たち。
各部門の上位にするのか、特別賞にするのか、佳作にするのか、さらに検討を重ねます。
各部門について振り返ってみましょう。
中高生部門では、家族への感謝、勉強やスポーツを題材にした作品が多い。
「お母さん(おばあちゃん、お父さん)ありがとう」は、審査をする大人に刺さります。
「受験勉強」「塾」「部活」「試合」は、「頑張れ!」と応援したい気持ちになります。
さて、よりオリジナリティ・メッセージ性・リンク性を感じるものはどれなのか・・・・
中高生部門第1位の大谷優子さん「ボランティアでカンボジアの子どもたちにおにぎり提供」は、
何といってもそのエピソードのオリジナリティが高く、
また、写真の中でカンボジアの子どもたちが
お行儀よく並んで座っておむすびを食べている姿が目を惹きました。
第2位の宮城宏平さん「僕にとっての大吉はひじきおむすび!」は、
タイトルの付け方が秀逸!と評価され、
また、お母さんが作ったおむすびへの感謝を書くのではなく、
本人の素直な気持ちが書かれているところにオリジナリティがありました。
第3位の小野寺 優月さん「おむすびがくれる"栄養"と"笑顔"」は、
学校生活での勉強の大変さや友達と過ごす楽しさとおむすびについて、
とても素直なことばと分かりやすい写真で表現しています。高校生らしくて素敵です。
一般部門は応募者の年齢層が18歳~84歳と幅広く、内容も様々ではあったのですが、
写真の好感度がどうしても高いのは小さい子どもの無邪気な表情です。
でも、子どもの写真コンテストではないので、
「おむすびコンテスト」の視点を強く意識して厳選しなくてはいけません。
その結果、子どもが主役の写真のものは佳作入選の10作品に絞られました。
では上位になった作品は、というと・・・
一般部門第1位の内山 結子さん「高校球児のための“大豆おむすび“」は、
写真と作文から伝わる「All for one One for all」のメッセージ性の高さが評価されました。
第2位の猿田 彩生さん「じゃわめぐ!イカおむすび」は、
イカゲソの飛び出したおむすびの写真と「じゃわめぐ」という方言のインパクト、
祭りと地域の味を残していきたいというメッセージ性があります。
第3位の田中 りん子さん「3文字のエール」は、タイトルが内容をうまく伝えている。
そして、たくさんあった「お母さんへの感謝」が込められた作品の中でも、
ちょっとクスッと笑ってしまうエピソードが印象的でした。
上位候補に残っていた特別賞と佳作はもちろんのこと、
事務局メンバーが「自分はこれが好き」と感じる作品など、
上位入賞にならなかったことが悔やまれる素敵な作品の数々。
採点を何度も見直し、さらに色々な視点から作品を分析し、自分の直感も捨てず・・・
作品を審査・評価するということの大変さを改めて感じた審査会でした。